ラピスラズリ

化学式:(Na,Ca)8(S,SO4,Cl)2(Al6Si6O24)

ラピスラズリ
Lapis Lazuli Mine, Sar-e-Sang, Badakhshan, Afghanistan

ラピスラズリ(アフガニスタン産)

ラピスラズリ(チリ産)

Badakhshan, Afghanistan

Coquimbo, Chile

 ラピスラズリは星の瞬く夜空を連想させる美しい宝石で、最も古くから装飾に使われている石のひとつです。ラピスはラテン語の石、ラズリはペルシャ語の紺碧色に由来します。日本名は青金石といい、古くは瑠璃(るり)と呼ばれていました。12月の誕生石に選定されています。
 ラピスラズリの鉱物名はラズライトといいます。産地が数カ所しかない貴重な鉱物で、変成作用を受けた石灰岩の中に産出します。青色の原因はイオウです。ラズライト中にイオウが過剰に存在すると、イオウは鉄と結びついて金色の黄鉄鉱を形成します。左側の標本の金色部分が黄鉄鉱です。白色の部分は方解石です。黄鉄鉱のみ含んでいるものが重宝されています。
 アフガニスタンのラピスラズリ鉱山は有史以前から知られており、現在も、最良の原石が採れる最大の鉱山です。長らく、唯一の鉱山でしたが、近年、ロシアのバイカル湖畔やチリの鉱山でも採取されています。

コラム「ラピスラズリの歴史」
 ラピスラズリは数千年前から宝石として装飾に使われていました。ツタンカーメンの棺やシュメール文明のモザイク画にも使用されています。ギリシャ時代にサファイアと呼ばれていた青い石はラピスラズリのことでした。シルクロードを通って日本へも運ばれており、奈良の正倉院にはラピスラズリを使用した装飾品が保管されています。
 また、青色の絵の具の材料としても、ラピスラズリは古くから利用されています。日本画では群青という岩絵の具に、洋画はウルトラマリンという絵の具に、使用されています。

ラピスラズリ (ジュエリー) ●ラピスラズリ

ラピスラズリ (裸石) ●ラピスラズリ(原石等) ● ラピスラズリ (原石等2)


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